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Performance

THE BEHAVIOUR PROJECT
ビヘイビアプロジェクト
日中韓 三カ国のダンサーたちによる、
身体表現を通じた「ふるまい」の考察。
2025. 2.14 Fri - 16 Sun
代官山ヒルサイドプラザ

東京/ソウル/北京でのフィールドワークを通じて、自らの視点でふるまいを考察してきた日中韓6人のダンサーたち。観察で発見したそれぞれの視点をプレゼンテーション形式で共有した上で「自分たちはどのようにふるまいたいか」について、身体表現の形式で提示します。

公演に至るまでの活動

2024 年 4 月
キックオフイベント

認知科学の研究者・細馬宏通氏をゲストに迎え、ふるまいとは何かについて議論。違和感のあるふるまいや、変えたいと思うふるまいについて、イベント参加者と共に話し合った。

5 月
中国ダンサーとのフィールドワーク

東京とソウルに1週間ずつ滞在。社会と個人の関係やジェンダーの問題など、ふるまいの背景にある社会課題を議論した。

6 月
日本ダンサーとのフィールドワーク

ソウルと北京に1週間ずつ滞在。周囲に対する気遣いや自意識など、他者の観察を通じて自分自身のふるまいを深く振り返った。

7 月
韓国ダンサーとのフィールドワーク

東京と北京に1週間ずつ滞在。情報が溢れる東京と、これまで知る機会のなかった北京の観察のギャップから様々な示唆を得た。

分析・考察

フィールドワークを振り返りながら、自分自身のふるまいや、自分が住む都市にある様々な社会規範/秩序/マナーなどを振り返り、6人それぞれが、ふるまいについて自分なりの「視点」を検討した。

2025 年 2 月 14 -16 日
パフォーマンス

日中韓6人のダンサーがフィールドワークで感じたことを共有した上で、「自分たちはどのようにふるまいたいか」について、身体表現の形式で提示する。

ドキュメンタリー

フィールドワークや議論から身体表現に至るまで、プロジェクトの検討過程を記録。「私たちのふるまいはどこからきたのか」「私たちはどのようにふるまいたいか」をテーマにした映像ドキュメンタリーのシリーズを配信予定。

ふるまいを変えていくための実証実験

企業や自治体などと連携して、ふるまいを変える実証実験を行う。クリエイターや多様な分野の研究者との協働によって、研究・アート・ビジネスの垣根を越えた、社会を変える活動を実践していく。

3都市での
フィールドワーク

東京

fieldwork

社会秩序と行動規範が、状況に応じたふるまいを生み出す。

フィールドワークは朝7時半の渋谷からはじまった。スーツにワイシャツ姿の通勤客たちが整然とホームに並び、静かに滞りなく車内へと吸い込まれていく。人の多さにしては不自然なほどに静寂なホームや電車の中だったが、金曜の新橋の飲み屋街に行くと、そんなスーツ姿の人たちのふるまいは一気に大胆に。大きな身振りと大きな声でにぎやかに酒を交わす人たちの様子を観察した。なぜ状況によって、人のふるまいはこれほどまでに大き...

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ソウル

fieldwork

自分らしく生きているのか、用意されたシナリオを演じているのか。

ソウルは新旧入り混じった街だ。街の中心を流れる漢江という大きな川の南側は、高層ビルが立ち並び開発が進んでいるが、北側の旧市街には、アーケード商店街や雑居ビルなど古い建物が立ち並ぶエリアもある。ソウルの地下鉄の満員電車を体験したあと、まずは古くからある地元のマーケットに足を運んだ。広蔵市場は、衣料品店をはじめ様々な店が立ち並ぶ商店街。個人経営の店が多いため、店でのオーナーのふるまいは、まるで家の中に...

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北京

fieldwork

公共空間でのふるまい、ルールが先か、合意が先か。

北京では、公園での人のふるまいを通して、北京に住む人たちの公共性が垣間見えた。公園や広場で少し広めの場所があると、朝から夜まで人が集まってきては様々な活動が行われる。太極拳の練習をしている数人のシニアのグループ、その横ではバドミントンを楽しむ数組の人たち。やがて長細い旗を回しながら踊るフラッグダンスの踊り手たちが現れて練習をはじめる。気がつくと太極拳の人たちは姿を消していて、別のシニアたちがスピー...

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日中韓6人の
ダンサーの視点

Shimada Tadashi

シマダタダシ 日本
fieldwork

社会の抑圧から自由になる。

道を歩くとき、電車に乗るとき、公園を歩くとき。僕はその時々の状況や他人の視線を意識しながら、こうふるまうべきだという「基準」に沿って行動しているように感じる。僕には、ルールや制約から自由になりたいという欲求があるが、一方で基準に照らし合わせて「こうあるべき」だと制約をかける自分もいる。基準に従うということは、社会の中で円滑に生きる術ではあるが、自分は本当はどうありたいのかという思考回路を塞ぐ方法でもある。社会の抑圧と自らが作り上げた抑圧に対して、改めて身体に問いたい。

Yui Kitagawa

北川 結 日本
fieldwork

社会の中で私を生きるには。

ソウルや北京で出会った人たちは、自分の感情や考えをちゃんと相手に伝えられていていいなと思った。フィールドワークの2週間、メンバーと一緒に旅して、私は自分が今何をしたいかより、相手が何を考えているか、何を求めているかを優先して考えることが多いように感じた。本当は、必要以上に気を遣わずもっと素直にふるまえたらいいなと思う。でも、自分に素直に生きるってどういうことだろう。自分がチームの中で役割を果たし、全体として良いアウトプットが出せれば、それがいいのかなとも思う。

Ye Hyo Seung

イエ・ヒョスン 韓国
fieldwork

自分と社会の幸せを考えた。

僕は20代の時に1年ほど東京に住んでいたことがある。当時の東京はおしゃれな人が多くて輝いていたが、久しぶりに東京に来て時代の変化を感じた。そして僕の人生はこれからどうなっていくのだろうと考えた。僕は仕事とプライベートのバランスを保ち、家族との時間を大切にしたい。そして仲間と一緒に作品をつくり続けることも大切だ。50歳を過ぎて、誰と一緒に生活し、社会のなかでどうふるまうか。今回のフィールドワークを通じて、これからの自分や社会の幸せについて考えてみたいと思っている。

Na Hye Young

ナ・ヘヨン 韓国
fieldwork

自分の感情に正直に生きる。

東京の人たちの動きは整然としているが、その背後には様々な「隠されたルール」がありそうだと感じた。韓国でも、年齢の差があると色々な気遣いをしなければいけないといった、様々な「暗黙の了解」がある。私はそういう制約からなるべく自由でありたい。自分の考えたことや思ったことをなるべく正直に話したいし、自分自身の感情に対しても素直でいたい。東京と北京での人々のコミュニケーションのふるまいの様子を観察していく中で、私は、感情を表現するというふるまいについて、関心を持っている。

way man

ウェイ・マン 中国
fieldwork

社会の中で個人の尊厳を守るために。

生きるとは、暮らすとは、そして人間的であるとは、どういうことだろう? 私たちは、社会に所属しなければ生きていけない。人は成長の過程で、家族、学校、企業といった社会の一員になり、その中で役割を果たすことによって充足感を得ることができる。その一方で、社会からの要請によって、個人がプレッシャーを感じて苦しんだり、働きすぎて身体や精神を害することもある。社会の中で個を大切にするために、私たちはどうあるべきなのだろう。私は、社会と個人のあいだにあるふるまいに、焦点を当てたい。

Wang Jemin

ワン・ジャーミン 中国
fieldwork

無意識に埋め込まれたコードから脱出する。

東京の朝のラッシュアワー。大量の人たちが電車へと吸い込まれていく。大勢の人が整然と動く様子を見て、まるで魚の群れのようだと感じた。幼少期からの教育、メディアからの影響、その他これまでの様々な経験に基づいて、私たちは社会の中でどうふるまうべきかを、自然と身につけている。それは身体にインストールされたプログラム/コードのようでもある。私は、無意識に埋め込まれたコードを発見し、そこからどう自由になるかについて、考えている。

公演情報

日時

2025

2.14.Fri 19:00

2.15.Sat 16:00

2.16.Sun 14:00

日本語・英語字幕あり。開始時間の20分前よりご入場頂けます。公演時間は約90分を予定しています。

アフタートーク

各回の公演後、ディレクターや出演者によるアフタートークを行います。
詳細はもう少々お待ちください。

会場

代官山ヒルサイドプラザ

〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29 ヒルサイドテラス内

代官山駅徒歩3分 / 中目黒駅徒歩7分 /恵比寿駅徒歩10分
駐車場のご利用が可能です。
1時間600円、以降30分毎に300円かかります。

Google map

チケット

¥3,000

販売開始 | 2025.1.6 Mon

事前予約が必要です。小学生以下のお子様は保護者同伴に限り無料です

主催 : architecting stories合同会社
問い合わせ : bh-info@architectingstories.com | @thebehaviourproject

プロジェクトメンバー

構成・演出:中澤大輔/振付・出演:シマダタダシ、北川結、イエ・ヒョスン、ナ・へヨン、ウェイ・マン、ワン・ジャーミン/音楽:額田大志

舞台監督:河内崇 / 映像・記録:三上亮 / 音響:稲荷森健 / 照明:三浦あさ子 / 衣装・スタイリング: 藤谷香子 / グラフィック: 南部隆一、林季里 / ウェブサイト制作: 介川貴晶 (ペンネ株式会社) / ドキュメンタリー編集: 宮井優、三木彩加 / 制作: 岩中可南子、滝沢優子 / リサーチ協力: 細馬宏通、三石晃生、澤隆志、山森裕毅、武山政直、遠山暁、福田俊彰、 橘翔子、日揮株式会社、上原拓真、内田綾香、認定 NPO 法人すずの会、辻麻里子、長谷川真理子、長谷川大輔、山田佳一朗、パク・ジニョン、ラベンダー・ジャオ、馬錚、張建華、里見有祐 / 撮影協力: SHIBUYA QWS