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ウェブサイトを公開しました

2024年4月からいよいよ活動がスタートします!

ビヘイビアプロジェクトは、私たちが日常何気なく行っている「ふるまい」に焦点をあて、ふるまいの成り立ちとこれからを探る実験的プロジェクトです。日中韓の3カ国から、身体表現の専門家であるダンサーを2人ずつプロジェクトに招き、計6人のダンサーと共に東京/北京/ソウルに訪問滞在。ショッピングセンターやオフィス街など様々な場所で、都市に暮らす人たちのふるまいをフィールドワークします。そして、歴史学者・経済学者・デザイナー、社会学者など、ふるまいに関連する様々なプロフェッショナルの協力を得ながら、ふるまいの成り立ちとこれからについて分析、その活動内容を記事やドキュメンタリー番組として配信します。そして2025年2月には、ダンサー1人ひとりがこうありたいと思える新たな「ふるまい」を展示/パフォーマンスとして発表。またそうした問いかけを起点に、企業や行政などと協働しながら、社会のふるまいを自分たちの意思で再設計する活動を行います。

私たちは、これまでの社会で「当たり前」だと考えられてきた常識や習慣の中で暮らしています。私も子どもの頃に、男性は/女性はこうあるべきだとか、親や先輩の言うことは絶対だ、などと言われたことがあります。でもそうした習慣は、その時代に生きる人たちがこうありたいと願う社会のあり方によって、変わっていくべきものだと考えます。いま社会で問題とされている様々なハラスメント、ジャニーズや宝塚に象徴されるような集団内での人間関係もまた、数十年前までは「当たり前」のこととして扱われ、集団内でのストレスに耐えながら生き抜いてきた人たちの慣習が、今の時代の価値観と衝突することで問題化してきたように感じます。

ふるまいは、私たちが毎日「当たり前」のように行っている行動です。上司の前でどうふるまうか、親や子どもに対してどうふるまうか、その1つひとつは日常の些細なことかもしれないけれど、今の社会のあり方を体現している瞬間でもあります。どうふるまうか、それはとても社会的な判断の連続です。「私たちはなぜそうふるまうのか?」「私たちは自分たちのふるまいを自らの力で変えられるのか?」という問いは、自分たちがこうありたいと願う社会を「再設計」するための原動力になるのだと考えています。

私たちは、民主主義の社会に暮らしています。1人ひとりが社会のあり方を考えて議論し、これまでの常識や習慣を再考して、こうありたいと思う社会の実現に向けてこれまでの常識や習慣を「再設計」できるようになることが、より良い社会の実現にとって重要だと考えます。政治家や経営者が大きな仕組みを変えることも「再設計」の1つですが、私たち1人ひとりの日々の暮らしの積み重ねが、結果として社会を構成しているという意味では、私たちの日頃の「ふるまい」を変えていくことも、ひいては大きな社会の変化につながっていくと考えています。

ビヘイビアプロジェクトが掲げる問いを通じて多くの人たちが、日常のふるまいや、これまでの常識や習慣に疑問を持ち、また具体的なアクションを通じて日々のふるまいが少しずつ変わっていくようなプロジェクトにすることで、未来の社会を生み出す価値ある活動になると考えています。

ビヘイビアプロジェクトの活動は、活動紹介記事、ドキュメンタリー映像作品、パフォーマンス、展示など、様々な形で共有していく予定です。このウェブサイトにも情報をアップしていきます。またメールマガジンやInstagramでも最新情報をお届けしますので、ぜひイベントなどにも参加していただければと思います!

中澤大輔
プロジェクトリーダー
芸術家、デザイナー、物語活動家